こんにちは。
加古川のギター教室、Soulfunktion Guitar School 講師の大西隆裕です。
体験レッスンに来られた方に、こんな道具を使って右手の動きを練習していただきました。

ごく普通の扇子ですが、実はレッスンで役立つ道具のひとつです。扇子で風を起こす動作を通して、ストロークにつながる2つの動きを体感してもらえます。
ひとつは、前腕を回転させる「回内・回外」の動きです。前腕とは、肘から手首までの部分のこと。扇子をあおぎながら、この部分をひねるように回す感覚をつかんでいきます。
もうひとつは、肘から先を上下に動かすことです。手先だけで細かくあおぐときよりも、肘から手首までをしっかり上下に動かすと、大きな風を起こせます。この上下運動が、私がレッスンで伝えている、ストロークの「メインのエンジン」となる動きです。
ただし、回内・回外ばかりを意識すると、手首のスナップに頼りすぎて、腕の上下運動が小さくなってしまうこともあります。大切なのは、腕の上下運動と前腕の回転を、どのくらいの割合で組み合わせるか。どちらか一方に偏らず、2つの動きをバランスよく使えるようにしていきます。
「腕を動かして」「手首を柔らかく」と言葉で説明するだけでは、なかなか感覚をつかみにくいこともあります。そんなとき、扇子で風を起こすという身近な動作が、理解のきっかけになるんですね。
この日の体験レッスンに来られた方もギター未経験でしたが、扇子を使った練習を通して、右手の動きの感覚をかなりつかんでいただけました。その後、ご入会いただけたことも嬉しく思います。
レッスンでは、言葉で分かりやすく説明することはもちろん、実際に体を動かして「なるほど、こういうことか」と納得していただける伝え方を大切にしています。
上達には、継続して反復することが欠かせません。ただ、同じ動作を繰り返すにしても、そのやり方によって得られるものは変わります。うまくいかない原因に気づかないまま練習を続けると、動かしにくい癖がついたり、遠回りになったりすることもあります。
だからこそ、「何を、どう意識して練習するか」を毎回お伝えするようにしています。意識するポイントは、意外とシンプルなことも多いものです。見落としがちな小さな感覚を、ひとつずつつかんでいく。その積み重ねを、レッスンでも大切にしています。
【追記】ジャズをじっくり学びたい方へ
この記事を書いた2017年より後の2022年に、私の師匠である山田忍さんの教本『名演コピー&アナライズで学ぶ本気のジャズ・ギター・メソッド』が出版されました。
名演をコピーし、そのフレーズや音の使い方を分析しながら、自分の演奏への活かし方を学んでいく教本です。
じっくり取り組む必要のあるストイックな内容ですが、基礎を身につけたうえで、ジャズを本格的に学んでいきたい方にはおすすめの一冊です。
ジャズの学習では、弾くことと同じくらい、演奏をよく聴くことも大切です。そして、コピーした演奏から何を学び、どう自分の演奏につなげるか。そうした練習の中身に向き合いたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
