こんにちは、Soulfunktion Guitar School ギター講師の大西隆裕です。
皆さんは普段、エレキギターをどれくらいアンプにつないで練習していますか?
自宅では音量の問題もあるので、アンプにつながずに生音だけで練習することも多いと思います。
もちろん、コードの形を確認したり、運指を覚えたりするだけなら、生音での練習でも十分にできることはあります。
ただ、私がレッスンで特に気をつけているのが、「どれくらいの強さで弦を弾いているのか」という部分です。
エレキギターを生音だけで練習していると、音をしっかり聞こうとして、知らないうちに必要以上に強くピッキングしてしまうことがあります。
そこで時々取り入れてほしいのが、アンプからしっかり音を出して、自分のピッキングタッチと実際に出ている音の関係を確認する練習です。
アンプにつなぐと、ピッキングの強さが分かりやすくなる
エレキギターは、ピッキングの強さによって音量だけでなく、音の立ち上がりや音色も変化します。
軽く弾いたときと、しっかり弾いたときでは、同じ音を弾いていても聴こえ方はかなり違います。
アンプを使わずに弾いていると、この違いが分かりにくく、ついつい「しっかり音を鳴らさないと」と考えて強く弾いてしまいがちです。
ところがアンプにつなぐと、軽いタッチでも十分に音が前へ出てくれます。
すると、
- ここは軽く弾く
- この音だけ少し強く弾く
- フレーズ全体を柔らかく弾く
- アクセントだけ少し前に出す
といったピッキングによる強弱のコントロールを意識しやすくなります。
私がおすすめするアンプの音量設定
ピッキングタッチを練習するとき、私が一つの目安にしている設定があります。
まず、ギター本体のボリュームを「10」にします。
その状態で普段どおりにピッキングしたとき、アンプから出る音が「これはちょっとうるさいな」と感じるくらいまで、アンプ側の音量を設定します。
もちろん、耳が痛くなるほどの音量にする必要はありません。自宅ではなく、スタジオなど周囲を気にせず音を出せる環境で試すことをおすすめします。
そして、実際に練習するときには、ギター本体のボリュームを「8」前後まで下げます。
私は、このあたりを一つのニュートラルな状態として考えています。
なぜギターのボリュームを「8」にするのか
最初からギター本体のボリュームを10にして、それを基準にしてしまうと、それ以上ギター側で音量を上げる余地がありません。
反対に、最初からかなり小さなボリュームにしてしまうと、アンプの反応を十分に感じにくくなる場合があります。
そこで、ギター本体のボリュームを8前後にして、そこを普段の演奏の基準にします。
すると、
- 弱く弾けば、さらに小さく柔らかい音を出せる
- 強く弾けば、しっかり前に出る音を作れる
- 必要であれば、ギター本体のボリュームを10まで上げる余裕も残っている
という状態を作りやすくなります。
つまり、普段弾いている位置を「最大」にしてしまうのではなく、上下どちらにも動かせる場所を基準にしておくわけです。
これによって、演奏のダイナミクスの幅を広げやすくなります。
※「8」という数字はあくまで目安です。ギターのボリュームポットや配線、アンプ、歪み量などによって反応は変わりますので、自分の機材で弾きながら調整してください。
同じフレーズを、タッチだけ変えて弾いてみよう
セッティングができたら、難しいフレーズを使う必要はありません。
普段から余裕を持って弾ける短いフレーズや、同じ音を繰り返すだけでも十分です。
ギター本体のボリュームを8前後にした状態で、まずはいつも通りに弾いてみます。
そこから、アンプのボリュームには触らず、ピッキングだけを変えて音の違いを確認します。
まずは、できるだけ軽く弾いてみる
弦を鳴らすために必要な最低限に近いタッチまで、少しずつ弱くしてみます。
「こんなに軽く弾いても、ちゃんと音になるんだ」と感じるところを探してみてください。
軽く弾くことは、弱々しい音を出すこととは違います。
余計な力を使わず、それでも狙った音がきれいに鳴るポイントを探します。
次に、普段のタッチへ戻す
弱く弾いたあとに、普段の強さへ戻してみます。
ここで初めて、自分が普段どれくらいの強さで弾いているのかが分かりやすくなります。
「思っていたより強く弾いていたな」と感じる方もいると思います。
最後に、強い音を出してみる
今度は少しだけタッチを強くします。
ただし、腕全体に力を入れて弦を叩きつけるように弾く必要はありません。
普段のタッチから少しだけ強さを加えて、アンプから出てくる音がどのように変化するかを聴いてみてください。
このとき、最初にギター本体のボリューム10で「ちょっとうるさい」と感じるくらいにアンプを設定しているので、強く弾きすぎるとすぐに音が前へ出てきます。
それが一つの目安になります。
強く弾きすぎれば、音が必要以上に大きくなる。軽く弾けば、自然に音が引っ込む。
この反応を耳で感じながら、自分の手で音量をコントロールしていきます。
「いつも強く弾く」から抜け出すことが大切
私は、ギターが上手い人ほど常に強く弾いているわけではないと思っています。
むしろ、必要なところではしっかり弾き、必要のないところでは軽いタッチで弾く。
その差があるからこそ、演奏に表情が生まれます。
ずっと同じ強さで弾いていると、音量自体は大きくても、演奏全体としては平坦に聴こえてしまうことがあります。
反対に、弱いところがあるから、強く弾いた一音がより強く感じられます。
大きな音を出す練習ではなく、大きな音も小さな音も自分で選べるようになる練習。
私は、アンプを使ったタッチの練習では、ここを大切にしています。
アンプの音量があるからこそ、軽く弾ける
一見すると、「大きな音で練習する=強く弾く練習」のように思えるかもしれません。
でも、私が考えているのはむしろ逆です。
アンプ側に十分な音量があるからこそ、自分の右手で無理に音量を稼ぐ必要がなくなる。
これが大きなポイントです。
ピックで力いっぱい弦を鳴らさなくても、アンプがきちんと音を出してくれる。
だからこそ、右手の力を抜きながら、必要な強さだけを選んで弾く感覚を覚えやすくなります。
エレキギターは、手だけで音を作る楽器ではありません。
ギター本体、ピックアップ、エフェクター、アンプ、そして自分のタッチ。
それら全部を使って、最終的にスピーカーから出てくる音を作っていく楽器です。
生音だけではなく、ぜひ「アンプから出ている自分の音」を聴きながら練習してみてください。
自宅では小さな音でも意識できる
もちろん、毎日の練習でスタジオへ行く必要はありません。
自宅では、周囲に迷惑にならない音量でアンプを使ったり、ヘッドホンを利用したりして、ピッキングと実際に聴こえる音の関係を意識してみてください。
普段の練習は自宅で行い、ときどきスタジオなどで普段より余裕のある音量を出して、自分のタッチを確認する。
そんな使い分けでも十分だと思います。
西明石の「ピアノ&リハーサルスタジオ9th」を利用しました
以前、個人練習で利用したのが、西明石にある『ピアノ&リハーサルスタジオ9th』です。
清潔で使いやすく、私自身も快適に練習することができました。
こういったスタジオを個人練習で利用すると、自宅では難しい音量でアンプを鳴らしながら、自分のタッチや音作りをじっくり確認できます。
普段使っているギターを持ち込み、いつも弾いているフレーズを弾いてみるだけでも、自宅で弾いているときとは違う発見があると思います。
まとめ|アンプの音量を、右手の表現力につなげよう
アンプを使った練習のメリットは、単に大きな音を楽しめることだけではありません。
軽く弾いた音、普段のタッチ、少し強く弾いた音。
それぞれがアンプからどのように返ってくるのかを聴きながら、右手の力加減を調整することができます。
ギター本体のボリューム10で弾くと少し大きいと感じる程度にアンプを設定し、そこからギター本体を8前後に下げて普段の基準にする。
その状態から、弱い音も強い音も自分のタッチで作れるようにしていく。
そうすることで、演奏に使えるダイナミクスの幅を少しずつ広げていけます。
アンプにつないだときに、ただ「音が大きくなった」と感じるだけでなく、「自分の弾き方で、これだけ音が変わるんだ」というところまで耳を向けてみてください。
「ピッキングに力が入りすぎる」「強弱をつけているつもりなのに、演奏が平坦に聴こえる」という方は、体験レッスンでも遠慮なくご相談ください。
実際にアンプから出ている音を一緒に聴きながら、右手のタッチや音量のコントロールについて確認していきましょう。


